ERPC、Solana 向け Premium Ryzen VPS の価格改定を12月より実施。既存契約および11月中の新規契約は現行価格を継続

ERPC、Solana 向け Premium Ryzen VPS の価格改定を12月より実施。既存契約および11月中の新規契約は現行価格を継続

2025.11.06
ELSOUL LABO B.V.(本社:オランダ・アムステルダム、代表取締役CEO:川崎文武)と Validators DAO が運営する ERPC は、Solana 向けに特化した高性能仮想サーバー「Premium Ryzen VPS」シリーズについて、2025年12月より価格改定を実施します。
プレミアムデータセンターの需要急騰および CPU・メモリ・ストレージなど部材価格の上昇、さらに AI 分野とブロックチェーン分野の両方で高性能計算需要が世界的に拡大していることを受け、現行価格での提供継続が困難となったためです。

適用時期と既存契約の取り扱い

価格改定は 2025年12月より適用されます。
すでに Premium Ryzen VPS をご利用中のご契約、ならびに 2025年11月中に現在の限定在庫で新規契約を開始されたご利用者の皆様は、サブスクリプションを継続更新される限り現行価格のままご利用いただけます。
そのため、11月中に契約を開始いただいた場合、今後も引き続き旧価格が適用されます。

価格改定の内容

今回の改定により、Premium Ryzen VPS および関連プランの月額料金は以下の通り変更されます。
  • Premium Ryzen VPS(2 cores / 8GB RAM)
    旧価格:€42/月 → 新価格:€64/月
  • Premium Ryzen VPS+(4 cores / 16GB RAM)
    旧価格:€64/月 → 新価格:€96/月
  • Premium Ryzen VPS++(8 cores / 32GB RAM)
    旧価格:€96/月 → 新価格:€128/月
  • Dedicated Ryzen Premium Direct Shreds
    旧価格:€299/月 → 新価格:€360/月
  • Stream Bundle Next
    旧価格:€360/月 → 新価格:€420/月
詳細な料金表および再販スケジュールは、12月の正式発表にて改めてご案内いたします。

背景

近年、AI トレーニングや生成モデルの発展をはじめとする高密度計算需要の急拡大に加え、ブロックチェーン分野でも高速化とスケーラビリティを追求する動きが加速しています。
Solana を筆頭に、ノード処理能力や帯域幅、ストレージ性能が直接ネットワーク性能に影響する設計が一般化し、ハードウェアの品質と配置がこれまで以上に重要になっています。
こうした流れの中で、データセンター向けの高性能 CPU・ECC DDR5 メモリ・NVMe4 ストレージの供給は世界的に逼迫し価格も高騰しており、特に高クロック帯の Ryzen 9950X や同等クラスの部材は入手が難しい状況が続いています。
ERPC では品質と安定供給を維持するため、この度価格を見直す判断に至りました。

Premium Ryzen VPS が選ばれる理由

Premium Ryzen VPS は、5.7GHz 帯の Ryzen CPU、ECC DDR5 メモリ、NVMe4 ストレージ、25Gbps ×2 ネットワークを採用し、オーバーコミットを一切行わない専有設計により、常に安定した処理性能を発揮します。
Jito Block Engine、専有 Shreds、Geyser gRPC と同一ネットワーク内で動作するゼロ距離構成により、外部インターネットを経由しない最短経路でデータを取得・送信できます。
取引検知やリアルタイム処理など、ミリ秒単位の差が成果を左右する用途で高い信頼を得ています。
Premium Ryzen VPS 価格

Dedicated Premium Shreds と Bundles の統合構成

Direct Shreds Limited Editions
専有型 Shredstream「Dedicated Premium Shreds」は共有型 Shredstream と比較して最大 87%以上の高速化を実現し、取引系アプリやリーダースロット付近のモニタリング環境で特に効果を発揮します。
最速通信の UDP Forwarding にも対応しており、共有環境と比較しても圧倒的なリアルタイム性能を提供します。
また、ERPC の「Stream Bundles」プランを活用することで、複数の Shredstream・gRPC・RPC・SWQoS エンドポイントを統合的に運用可能です。
冗長構成を維持しながら、コスト効率とパフォーマンスを両立し、プロフェッショナルユースに求められる「速さ」と「安定性」を短期間で実現できます。
Bundles は導入コストを抑えながらも、専有 Shreds の優位性を最大限に活かすための統合構成として設計されています。
Stream Bundles 価格

リージョン戦略とグローバル最適化

Solana Validators Map
Solana ネットワークは世界各地に分散し、リーダースケジュールは時間ごとに異なる地域へ移動します。
そのため、特定の地域に限定せず、各時点で最も近い場所にあるサーバーを活用できるほど、ブロック生成の検知タイミングを最速化できます。
フランクフルト(FRA)やアムステルダム(AMS)は世界でも特に多くのバリデータが集まる地域であり、理論上リーダースロットに最も近い時間帯が長いことから人気が高いリージョンです。
競争率も高くなりますが、こうした地域ではトランザクション検知や Shredstream 受信で優位な結果を得やすい傾向があります。
一方で、戦略的にバリデータが比較的少ない地域を選ぶことも有効な場合があり、プロフェッショナルな運用者の多くは最終的に全リージョンにリソースを分散し、グローバル最適化を図っています。
同一クロック帯・同一データセンターの高性能 VPS を組み合わせることで、性能損失を最小限に抑えながら、コスト効率に優れたグローバル基盤を構築できる点が Premium Ryzen VPS の大きな特長です。
ERPC はこのような戦略的リソース配置を支援し、Solana のリアルタイム性を重視する開発・検証環境の整備を今後も推進してまいります。

ERPC、Validators DAOが解決する課題

  • RPC環境で発生しがちなトランザクション失敗やレイテンシ変動
  • 多くのインフラプロバイダーによる性能制限
  • ネットワーク距離が通信品質に与える影響の大きさ
  • 小規模プロジェクトほど高品質インフラへアクセスしづらい状況
私たちは、オープンソース開発を支援する Solana NFT カードゲームプロジェクト Epics DAO の開発過程で、高品質かつ高速な Solana 開発環境が容易に手に入らないという課題に直面しました。
その知見を基盤として ERPC や SLV を提供し、開発者の皆様が最適なインフラを選べる環境を整えています。
今後も、Solana ネットワークの進化とともに変化するニーズに柔軟に対応し、エコシステム全体の開発体験とユーザー体験の向上に貢献してまいります。
ERPC も SLV も、その一環として位置付けています。