「なぜ私の専有Solana RPCエンドポイントは遅い?」性能を最大化するために確認すべきこと

「なぜ私の専有Solana RPCエンドポイントは遅い?」性能を最大化するために確認すべきこと

2025.07.07
Solanaで最速の環境を求め、専有RPCエンドポイントを構築したものの、期待通りの性能が出ていないと感じている方が増えています。この記事では、専有Solana RPCエンドポイントの性能を最大化するために重要なポイントを解説します。

1. 最新のハードウェアを利用しているか?

まず最初に確認すべきは、ハードウェアのスペックです。特にSolanaの高速処理には、以下のスペックを満たしていることが重要です。
  • CPU: AMD EPYC 第4世代以降(DDR5対応、高いクロック数および多コアが推奨)
  • RAM: ECC 対応 DDR5 メモリ(最新世代の高性能メモリで、データの整合性と信頼性を高める)
  • ストレージ: NVMe SSD(第4世代以降、高速かつ低レイテンシのデータ処理に最適)
古い世代のハードウェアでは、最新のSolana環境で求められる処理性能を発揮できません。
Solana ノード要件の詳細は下記ドキュメントを御覧ください。

2. CPUターボブーストおよびコア数・クロック数を最適化しているか?

AMD EPYCのCPUを搭載していても、ターボブーストが無効の場合、性能が大幅に低下します。BIOSやプロバイダの設定を確認し、ターボブーストが必ず有効化されていることを確認しましょう。
また、CPUの性能を最大限に引き出すためには、コア数よりもクロック数が重要ですが、大量のトラフィックを処理する場合はコア数も重要になります。さらに、Solana RPCノードを起動する際には、使用するコア数とクロック数に適したスレッド数を指定して実行することで、さらに効率よく処理できます。

3. ネットワーク帯域制限はないか?

データセンターのネットワーク設定も要確認です。Solana RPCノードは最低でも10Gbpsのネットワークが推奨されますが、稀にデータセンターの帯域制限によりパフォーマンスが抑えられている場合があります。ネットワーク制限がないかプロバイダに確認しましょう。

4. RPCノードとクライアント間の距離は最適化されているか?

Solanaの性能を最大限発揮するためには、RPCエンドポイントとクライアントアプリケーションを物理的に近づけることが重要です。最適な構成は、同一データセンター、または同一ネットワーク内にRPCとアプリケーションを配置することです。
ERPCでは、RPCエンドポイントとクライアントを同一ネットワーク内で接続できるベアメタルやVPS環境を提供しています。これにより、外部インターネット経由の遅延を極限まで削減できます。

5. SolanaのStake-weighted QoS (SWQoS) を設定しているか?

専有RPCノードを立ち上げた際、ノードのデフォルトのステークは0 SOLです。このため、SolanaのStake-weighted Quality of Service(SWQoS)によって最低の優先順位でデータ伝播が行われます。
  • ステークがない場合の問題点
    • データ取得が遅い
    • トランザクション送信成功率が低下
  • ステーク適用のメリット
    • ノードがリーダーバリデータに直接接続するソケット数が大幅に増加(500本→2500本)
    • トランザクション送受信の成功率および速度が向上
実際に2000 SOLのステークを設定するだけでも大幅に状況が改善されることが実証されています。
ERPCでは、お客様の専有RPCノードに対してもSWQoSのステークを提供することが可能です。ぜひご相談ください。
詳しくは公式ドキュメント:A Guide to Stake-weighted Quality of Service on Solana

まとめ

専有RPCエンドポイントの性能を最大限に引き出すためには、ハードウェアの最適化(CPUターボブースト、コア数・クロック数の最適化)、ネットワーク設定の確認、RPCとクライアントの物理的距離、SWQoSのステーク設定が欠かせません。
ERPCは、専有エンドポイントの最適化から共有エンドポイントの無料トライアルまで幅広くサポートを提供しています。お悩みの際は、ぜひ Validators DAOの公式Discordにてお気軽にご相談ください。
ERPCは引き続き、お客様の理想的なSolana環境構築をサポートいたします。